昨年8月のプレ大会「X-much Nature Game 2000」の和気あいあいとした雰囲気がすっかり気に入って今年の「北アルプス山麓 Adventure Games 2001」に参加。
今回は二人組出場がルールになっているが、相棒が見つからず、始めは矢口さんに相棒探しをお願いしていた。ところが大会直前になってとれとれ仲間の谷口ケイが「出てもいい」と言い出した。それで急遽矢口さんにわがままをいって「チームとれとれ」なるチーム編成と相成ったわけだ。ケイの走りは去年、浜名湖周辺で行なわれた「とれとれ」でロストしては後ろから抜いてゆき、の繰り返しで最後は先にゴールしてしまうというスーパーレディで、ついてゆけそうにないのが心配の種。(果たしてそれが現実になったのだが)
7:00前に会場に到着。去年と同じ和やかさが待っていた。見覚えのあるスタッフが多勢。選手もリピータ多し。ケイは知り合い多く、「また女で出るの???」なんて失礼な声をかけられていた。
1stステージのカヌーで我々は幸運にも二人乗りの「カナディアン」を借りることができた。ケイは経験豊富だが、私の方は去年の「X-much?」が初体験で今回が二回目という超初心者。前回は一人乗りのカヌーに乗ったのだが、まっすぐ進むことができず、姿勢もつらく、とっても苦労したのだ。そこへゆくと、カナディアンはずっと直進性がよくなにより二人は絶対に離れる心配がない。我々は第2グループで、10:00にスタート。静かな湖畔をスムースに進む。後ろの人間のこぎかたが進行方向を決定してゆく。事前のカヌー教室でかじの取り方をよく教えてもらったのが役にたつ。30艇以上はいると思うが、二つ目のブイを回って前には5艇ほど。すぐ後ろには女3人のチーム「大坂中央支社代表&弥生」がカナディアンを懸命に漕いで我々を追って来る。ゴールして28分35秒。去年は41分もかかってしまったのに。ずいぶん短縮したものだ。
12:00から2ndステージのMTB+トレイルランがスタートした。青木湖をゆっくり回るプロローグの後、登り始めでラッパの音を合図に戦いが始まった。道の勾配がどんどん変化するのに変速の調子がおかしい。フロントのセンタギヤに入ってくれないのだ。チェーンからはカチンカチンと異音も聞こえる。スキー場に出た途端、急登になり、大石もごろごろ。坂の中間でたまりかねて大半の選手が降りてしまう。もちろん私も。ところがケイはすいすいと登ってゆく。当然ながら差はどんどん開いてゆく。男女ペアチームで男子選手が女子選手をロープで引っ張るチームがちらほら。Good ideaだ。我々がやると男女が逆になってしまう。登りのピークで待っててもらって一緒になり、今度は急な下りの試練が始まる。先ほどの登りにも増して凸凹の下り。これもケイは速かった。下りの後はシングルトラックが待っている。林の中で路面が濡れていて、神経を使う。変速の不具合は相変わらずだ。
2周目に入り、後半のシングルトラックを抜けて林道になったところでチェーンが切れてしまった。さあ大変。変速の不具合はチェーンが切れそうになっていたからだったのだ。幸いにコネクトピンとチェーン切りを携行していた。慌てて修理を開始する。作業をしながら、コネクトピンを折るためのプライヤを持ってないことに気付き、通り過ぎる選手に大声で「プライヤを貸して」と叫ぶ。と、一人の選手が止まってくれて道具をおいていってくれた。確かレースNo.46の「Oh!マンダム(2軍)」だった。ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。
1リンクを詰めて修理は完了。無事レースに復帰。3周めのシングルトラックではハチ騒動が発生していたが、我々は遭遇せず通過。ゴールに着いてランシューズに履き替え、今度は青木湖一周のトレイルラン。7.6kmだ。くたびれた足を無理して前に運ぶ。平らなことが救い。静かな湖面を見ながらひた走る。ランに40分かかりくたびれてゴールへ。そして、湖へザブン。ちょっと冷たいが気持ちよい。
全員がゴールしたあと、16:00から御子柴プロによるMTBライディング教室が開かれた。オフロードやシングルトラックの乗車技術の講習があり、私としては下りの乗車姿勢に教えられる所があった。宿泊は矢口さんに手配していただいた中綱湖の民宿「柏屋」。ビールのおまけ付きのアットホームな民宿だった。
そして2日目、今日はMTBで鹿島槍スキー場まで登り(6km)、そこからは自分の足で小熊山を越え、鹿島川を遡り、鹿島槍スキー場まで戻って再びMTBでゴールまで走るというもの。全長30kmの長丁場。天気は曇り。7:00に会場を一斉スタート。中綱湖への細い道に入る所で笛が鳴って本当のスタートとなる。急登が続く。今日もケイは速い。少しずつ他のチームに抜かれながらスキー場に到着。MTBを置き、ランシューズに履き替えてスキー場を登る。登り切ったところで舗装路に入り、少しづつ高度を稼いでゆく。ゆっくり走る。平沢、オマリー組をパス。彼等は下りはめっぽう速いが登りを苦手としている。ほんのしばしのリードだ。先をゆくケイが何を思ったか、ザックから出発前にもらったゴミ袋を取り出し、道ばたのゴミや空き缶を拾いはじめた。こっちは付いてゆくのがやっとだというのに。ハイキング道に入る。登りだ。時々車道も走る。ピークまで上がって後は上り下りとなる。あいにくの曇りで、展望がきかないのが残念。
ハンググライダーの出発点を過ぎて小熊山へ最後の登り。御子柴プロもMTBでシングルトラックを楽しんでいる。小熊山を通過し、後は下りだ。そして100mほど舗装路を走り、沢に入る。ぬかっていて滑りやすい。貯水池に来たところで少しコースミスをしてしまった。400mくらい遠回りになったか。2kmの真直ぐな舗装路をゆく。緩い登りなのに歩いてしまう。やっと鹿島川のチェックポイント(17km)に到着。ゴミ袋にはずいぶん収穫物がたまったが、ケイは捨てない。
ここからは鹿島川を遡るリバーコースが始まる。時々徒渉しながら広大な河原をゆく。水量が少なく、浅いのが救いだが、とても冷たい。はるか前方、かすかに選手が見える。足場も悪いのでほとんど歩き。スタッフと一緒に歩く親子チームを追い抜いた。愛知君は真剣に歩いていた。1時間の河原歩きでやっと終点の橋に到着。ここから最後の鋪装の登り。そして、MTBデポ点に辿り着いた。ケイは大収穫のゴミ袋をザックにくくりつける。そしてダウンヒル。体力を使わない唯一の区間だ。ところが調子に乗って下ったため、左折すべきを直進し、中綱湖の集落まで下ってしまった。仕方なく、やなば駅経由でゴールを目指す。もう少しで4時間になるハードステージだった。御苦労さんでした。ケイのペースを落としてしまう走りだったが、よくやったと思う。
汗だくの体を青木湖に浸けて、2日間のステージが終わった。
15:00からは、皆さんお待ちかねの「パーティ&大表彰式」がホテルブルーレイクで行なわれた。始めに飲み放題のドリンクス(Beerもあり)と、盛り沢山の料理で胃袋をみたす。
3位までの表賞はシャンパンのシャワーが付いて賑やかだった。その後に、いろいろな表賞が続く。はち刺され賞、パンク賞、道間違えたで賞、ぬいぐるみ賞、チェン切れたで賞、転倒賞、、、、
そして我々には、なんとエコロジー賞が待っていた。ケイが黙々と拾ったゴミの成果。そして賞品はスントの多機能ウオッチをいただいてしまった。私としてはとにかくケイに感謝。
今回の大会は矢口さんがこれは「Adventure Games」でレースではありませんよ。と強調していたが、中身はどうしてどうしてしっかりハードなもの。準備と練習をしておかないととても苦労することになる。
私としてはレースの間中がんばり続けてしまったので、終わってから数日間、体中の筋肉が痛くてしょうがなかった。でもそれだけ存分に楽しませてもらった。来年もまた遊びにきたいと思っている。
大会を作ってくれた皆さん、ありがとうございました。